第8回 ぺきん堂画材フェスタ2024 出展レポート
〜筆の魅力を伝えた2日間。甲府で感じたアートへの情熱〜
5年ぶりの開催、山梨から画材の魅力を発信
2024年7月6日(土)・7日(日)の2日間、山梨県甲府市のリッチダイヤモンド総合市民会館(旧甲府市総合市民会館)にて開催された「第8回 ぺきん堂画材フェスタ2024」。
5年ぶりの開催となった今回、私たち名村大成堂はブース出展者として参加させていただきました。実行委員ではなく、一出展者としての立場から、このイベントの素晴らしさと、そこで感じた画材愛好家の皆様の熱意をお伝えしたいと思います。
ぺきん堂画材フェスタとは?
山梨県甲府市の画材店「ぺきん堂」が主催する、地域密着型の画材体験イベントです。
イベント概要
- 開催日: 2024年7月6日(土)10:00〜17:00 / 7日(日)9:00〜16:00
- 会場: リッチダイヤモンド総合市民会館
- 入場: 無料
- 来場者数: 2日間で1,209名
- 出展: 画材メーカー10社 + Onogacoe美術教室
イベントのテーマ
「触れる・学べる・描く・楽しむ」
子どもから大人まで、画材を実際に触って楽しんでもらうことを目的とした、とても有意義なイベントです。
名村大成堂ブースの取り組み
🖌️ 体験していただいた筆
私たちのブースでは、アーティスト向けの高品質な筆を中心に、実際に試し描きをしていただきました。
主な展示筆
- ラフィーネ: 最高品質人工毛
- コウセン(康尖): 日本画作家・池永康晟氏と共同開発した面相筆
- タイセイ(太晟): しなやかな描き心地の面相筆
- ノルム: SNSで話題の高品質人工毛
- ルナール: 天然毛シルバーフォックス毛を使用した新水彩筆
🎨 体験内容:塗り絵で筆の違いを実感
線描きされている塗り絵を使って、筆の試し描きをしていただきました。
この体験を通じて、きちっと穂先がまとまる筆(アート用の筆)と一般の筆(学校等習作用)の違いを実際に確かめていただくことができました。
📊 透明水彩絵具の塗見本作成
筆の体験に加えて、以下の透明水彩絵具の塗見本作成も実施:
- ダニエルスミス(アメリカ)人気の15色 ※山梨初上陸
- シュミンケ ホラダム(ドイツ)48色
アート用筆の重要性を伝える
良い筆の特徴とは?
ブースでの接客を通じて、多くの方に以下の点をお伝えしました:
✅ 細かいところまで筆が利く
穂先がきちんとまとまることで、繊細な表現が可能になります。
✅ 絵を描く仕事に最適
プロのアーティストが求める精度と耐久性を備えています。
✅ 水彩画制作に向いている
最近流行している水彩画では、サイジングされた水彩紙の画面の上で素早く描くことが求められます。良い筆は、この「速さ」と「正確さ」を両立できます。
親子での体験について
🧒 お子様の参加について
本来、イベント自体はお子様も自由に参加できるものですが、弊社の筆はアーティスト向けの繊細な製品のため、親御様同伴でお願いいたしました。
これは、高品質な筆の正しい使い方や手入れ方法を理解していただくためでもあり、また筆を大切に扱っていただくためでもあります。
アート画塾などに通っている子もたくさん来場してくれたので感謝!
親子で一緒に体験されることで、画材への理解が深まり、アートへの興味も広がっていく様子を目の当たりにできたことは、大変嬉しい経験でした。
嬉しい反響
💝 後日購入の報告
イベントで体験していただいたユーザー様が、後日、ぺきん堂様の店舗に購入しに来てくださったという報告を店舗様よりいただきました。
実際に触れて、その違いを実感していただけたからこその行動だと思います。
🛒 その場での購入
また、体験していただいたその場で気に入っていただき、購入していただくケースも多くありました。
「こんなに描きやすい筆は初めて」「今まで使っていた筆との違いに驚いた」といったお声をいただき、改めて製品の品質に自信を持つことができました。
※お子様の付き添いで参加したお母様が自分用に買ってくれたことが嬉しかったです。
出展者として感じたこと
🎨 アーティストにとって筆の重要性を再確認
今回のイベントを通じて、改めて実感したのはアーティストにとって筆がいかに重要かということです。
どんなに良い絵具や紙を使っていても、筆が合わなければ思い通りの表現はできません。逆に、自分に合った良い筆を見つけることで、表現の幅が一気に広がります。
🤝 直接触れていただくことの大切さ
実際に手に取って、試し描きをしていただくことで、カタログやウェブサイトでは伝えきれない「感触」や「描き心地」を体感していただけました。
このような体験型イベントの価値を、出展者として強く実感しました。
🌟 地域に根ざしたイベントの素晴らしさ
ぺきん堂様が主催するこのイベントは、大都市のイベントとは違う、地域密着型の温かみがありました。
来場者の皆様も、画材に対する純粋な興味と熱意を持っており、一つ一つの質問や体験に真摯に向き合う姿勢が印象的でした。
参加メーカー・団体
今回のフェスタには、以下のメーカー・団体が参加されました:
- G-Too: コピックインクアート体験、コピックアクレアお試し
- バニーコルアート: ファーバーカステル色鉛筆・水彩色鉛筆でかき氷を描く
- 新日本造形: オリジナル消しゴムはんこ作り
- ステッドラー日本: ピグメントブラッシュペン、カラト水彩色鉛筆でポチ袋作り
- ミューズ: にじみ絵、マスキングアート、マットボード装飾
- ニッカー絵具: マーブリング体験
- ターナー色彩: ミルクペイントでオリジナルフォトフレーム作り
- 名村大成堂: 筆体験、透明水彩絵具塗見本作成
- クサカベ: シングルピグメント透明水彩絵具、ハルモニア透明水彩絵具塗見本作成
- ホルベイン: グラニュレーティングカラーズ、ゴールデン水彩絵具QoR(コア)塗見本作成
- Onogacoe美術教室: プチメタルまねき猫作り
各ブースとも工夫を凝らしたワークショップで、来場者の皆様を楽しませていました。
イベントの成果
📊 予想を上回る来場者数
2日間で1,209名という、予想を上回る来場者数となりました。5年ぶりの開催ということもあり、待ちわびていた方々が多かったようです。
😊 たくさんの笑顔
会場には終始、子どもから大人まで、たくさんの笑顔があふれていました。画材を通じて、アートの楽しさを実感していただけたのではないかと思います。
🎉 材料が完売するブースも
来場者数が予想を上回ったため、いくつかのブースでは材料がなくなってしまうほどの盛況ぶりでした。
主催者からのメッセージ
ぺきん堂様からは、イベント終了後に以下のメッセージがありました:
「次回は更にスケールアップしたフェスタをお約束いたします。画材を使い、絵を描いたり、ものつくったり、アナログの楽しさを味わっていただけるよう準備してまいります。それではまたお会いしましょう。」
出展者として、最後に
今回、「ぺきん堂画材フェスタ2024」に出展させていただき、改めて感じたのは画材への愛とアートへの情熱の素晴らしさです。
東京・池袋での「画材のワッ‼」シリーズとはまた違った、地方都市ならではの温かさと、画材店とコミュニティの強い結びつきを感じることができました。
実行委員として企画する立場とは違い、一出展者として参加することで、ユーザーの皆様と直接対話し、製品の魅力を伝え、リアルな反応をいただけるという、かけがえのない経験ができました。
筆の重要性を理解していただき、その場で、あるいは後日、実際に購入していただけたことは、私たちにとって何よりの喜びです。
これからも、より良い筆を作り続け、アーティストの皆様の創作活動を支えていきたいと思います。
ぺきん堂様、ご来場いただいた皆様、そして一緒に出展された各メーカー・団体の皆様、本当にありがとうございました!
開催日: 2024年7月6日(土)・7日(日)
会場: リッチダイヤモンド総合市民会館(山梨県甲府市)
主催: 総合画材ぺきん堂
来場者数: 1,209名(2日間)












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