日本画筆編 総合画材問屋が教える画材の選び方!

絵画を始めようと思ったとき何から用意すればいいかで悩んだことないですか?

手軽に出来る趣味だけに教室に通うのも書籍を読むのも面倒くさい。

お任せください!

筆メーカーであり画材・美術の総合商社の立場から提案するおすすめ画材道具の選び方

をお教えします。

まず初めに絵画が上手になるための画材選びで最重要ポイントの筆選びから解説致します。

1.何故筆選びが最重要ポイントなのか?

自分の手足となる存在だからです。

大概の人はまず絵具からと考えがちですが絵具は目で見て判断ができますので正直一番最後で良いと思います。

後、筆が無いと描けないから最重要ポイントになる訳です。(笑)

2.良筆の条件とは?

良筆の条件とは、造る立場と使う側の立場の両方から考えられます。

見た目に良い筆でも使う人が十分に消化できなければ必ずしも良筆ではなく、表現・意図の上から価格の高い安いが必ずしも良筆・悪筆に繋がるという訳ではありません。

良筆とは、のど、腹、腰などバランスが整い、含みが良く、適度な弾力があり、耐久性に富んだ造りの筆の事です。

3.日本の筆造り技術は世界一と認められている訳

原毛の質は悪く、量も乏しいのに日本の筆は世界一だといわれます。

その理由は、日本人の手の器用さにあるといえるでしょう。

日本の筆造りは機械化できる所が殆どなく、大部分は人間の手仕事に頼っています。

外国は機械で植毛をしている所もありますが1本1本の筆の微妙な違いを均一な製品にする事は機械では不可能です。

日本は原毛が得られない為、原材料不足を技術でカバーするようになりました。

中国の文字は漢字だけですが日本ではひらがな・カタカナの文字が創造され、そのために硬軟自在な筆の表現が求められました。

それらに応えるべく長い間の努力により培われた技術が、日本の筆を世界一と言わしめているのだと思います。

筆選びのポイントの一つにメンテナンスが出来るかどうかも考慮して選ぶと良いでしょう。

4.何故筆選びが難しいのか?

描くジャンルにより穂先の形・原毛・種類の多さによってでみんな悩んでしまう訳です。

まず、初めに筆の種類を説明していきます。

参考:名村大成堂

4-1 筆の種類とは?(日本画筆)

・線描き筆

日本画の一番基礎となる筆で、特に細い線を引く時に使用します。

線描き筆には様々な毛が使われて、墨や絵具の含みも良く太い線や

細い線の両方に対応します。良質の原毛を使用した名村筆は東紅は、

筆を垂直にしたまま円を描いた時、毛先が割れません。

・彩色筆

日本画の着色用に造られた筆で、最近では水彩・デザイン等の塗り込み

等に多く使われています。原材料は羊毛・馬毛・鹿毛等を混毛して造られています。

・面相筆

人物や仏像の面相(顔)を描くための筆ですが、日本画・デザイン・アニメ等幅広く

使われています。教材用からプロ向けまで10数種とアイテムも多くそれぞれの原材料に

よって描き味も違いますので、お好みにあった面相筆をお選び下さい。

・隈取筆

ぼかし筆ともいわれ、筆や絵具のぼかしに等に使用され、最近では水彩画にも使われています。

馬胴毛と羊毛が主原料の為、含みが非常に良いのが特徴です。

・付立筆

日本画の代表的な筆で、1本で大体の物が描けるとまで言われています。

花鳥・四君子など水墨・日本画向けとして幅広い層で使用されています。

厳選された羊毛と天毛(馬の尻尾の脇毛)が主材で含みも良く、毛先も良くききます。

・刷毛

良質な羊毛を使った絵刷毛は絵具の含みが良く、水張り・ドーサ引・線描に使われます。

使用後は根元部分の絵具、墨等を良く洗って吊り下げるように乾かして下さい。

・連筆

日本画用の刷毛の変形した筆として、一本の筆を連ねたものです。

墨や絵具で描いたり色を柔らかくのせる時など幅広く使われ、刷毛では出せない味を表現します。

・平筆

数多くの商品があり、白毛の物は主に羊毛を、茶色の平筆はイタチ・馬毛を強い品に合わせた材料

で加工してあります。

お好みと用途に合わせてご使用下さい。

4-2 代表的な原毛の種類とは?(日本画筆)

・馬毛

日本の物が少なく、南米・カナダ等から輸入されています。水含みがよく、毛のまとまりも良い。ほどほどの復元性があります。

 

・山羊毛

全てが中国からの輸入物です。日本のヤギと似た動物の毛です。最近は中国事情から、輸入量が極めて少なく、今後の筆造りの大きな悩みになっています。

 

・鹿毛

日本と中国の物が使われています。筆の芯や根本の腰毛に使用されます。毛自体にふくらみがあり、含みが良く弾力があります。

 

・タヌキ毛

日本の物と輸入(中国)のものとがあります。
日本の物は極めて少ない現状から輸入ものが主に使われています。毛先が鋭く軽妙であり、復元製が高いです。

 

・イタチ毛

日本のものと輸入(中国・ヨーロッパ・ロシア)のものとがあり、現在は輸入ものが主として使われています。筆毛材として全ての要素をもっており、軽妙で適度な復元性、水含みも良く消耗度が極めて低いです。

 

・猫

主として日本で飼われている猫の毛です。
特に白い毛のものが良質で一番多く使用されています。その量が極めて少ない事から大変高価な原料です。毛先が極めて軽妙。他の毛にはない特質を持っています。消耗度が高い為、毛の生命は短いです。

 

・貂(テン)

尾っぽの毛のみを使用します。
シベリア・北欧・中国・日本と気候風土で毛の長短・硬軟と品質が異なります。寒い所のもの程、良質とされ、しなやかで弾力等の面ではシベリア産コリンスキーセーブルが高価で最上品質です。イタチ毛と極めて近い要素をもち、軽妙で適度な復元性、水含みも良く消耗度が極めて低いです。

4-3 筆の毛組と理解

参考:2010名村大成堂カタログ

5.まとめ

いかがだったでしょうか?

私が思うに日本画・書道こそ本当に筆選びが最重要ポイントで難しいのではと思います。

習字や絵手紙のように子供からお年寄りまで世代問わず学べる事だけに道具選びも難しく考えず
楽しんで頂きたいですね。

そしてこの記事が皆様のお助け指標になっていれば幸いです。

最後に筆の下ろし方とメンテナンスを説明しときますので必ず守ってください。

その気持ちが上達する秘訣だと思いますよ!

5-1筆の下ろし方

筆を最初に使う時は、穂のつけ根と軸の元を指で軽く持ち、指で穂先を丁寧にもみほぐします。

糊分はぬるま湯につけて、柔らかい紙か布で静かに拭き取ってください。

5-2筆のメンテナンス

洗い終わったら筆は、ぬるま湯か水につけて、軽く指でもみ洗いをします。

この場合、毛先より根元の部分の絵具や墨を丁寧にもみ、洗い流して下さい。

根元の部分や絵具や墨が残りやすく、ここが汚れていると筆を傷める原因となり筆の寿命が短くなります。

良く洗った筆は布やタオルなどの上に置くと毛細菅現象によって、筆に残った水分を吸い取る事もできます。

その後は風通しの良い所で、穂先を下に向けて吊り乾かすようにしましょう。

 

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